この報告は, 都市ごみ, 下水汚泥など有機性廃棄物をコンポスト化する時に, 原料の性状や発酵槽の操作条件によってどのように反応が進行するかを電算機でシミュレートしたものである.
方法として回分式発酵槽モデルを想定し, 菌体・基質・難分解性物質・水分・酸素濃度・熱の収支式およびそれらと微生物活動の間に見られる関係式を仮定した.初期条件に実際遭遇するいろいろなケースをあてはめて計算したところ, かなり信頼できる結果が得られた.また過去に採取した実測データとも良く合致している.
従来, 経験と勘による要素が多かったコンポスト発酵槽の設計や運転条件の設定に対して, この報告は何らかの指針を与えるものと考える.