環境技術
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二酸化窒素 (NO2) 個人被曝量に関する基礎的研究
松川 勇
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1985 年 14 巻 4 号 p. 299-304

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抄録

本研究は, 都市内の詳細なNO2濃度分布と住民のNO2個人被曝量の比較並びにNO2の身近な発生源の状況・個人日行動・個人属性とNO2個人被曝量の関係の分析を目的とする.NO2個人被曝量の測定にはNO2フィルターバッジを用い, 日行動は被験者に指定の用紙に記録してもらった.さらに, 屋外NO2濃度や住居等の内・外のNO2濃度も細かく測定し, 個人NO2被曝量との比較を試みた.
結果: 居住地NO2濃度がNO2個人被曝量を上回ることが明らかになったが, 個人日行動とNO2個人被曝量との関係を明確に把握することはできなかった.NO2個人被曝量を説明するには, 行動特性以外に場所別NO2濃度や身近なNO2の発生源の状況を詳細に調査するなど, さまざまな要因を考慮する必要がある.

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