日本ロボット学会誌
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レーザーとコーナキューブによる移動体の位置計測のためのレーザー捕捉制御法
津村 俊弘橋本 雅文石田 明
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1989 年 7 巻 4 号 p. 307-313

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抄録

本論文はコーナキューブに対するレーザー光の捕捉制御法を提案する.
筆者らは, 従来より移動ロボット (移動体) の能動型位置計測システムの開発を行っている. このシステムは, 移動体に搭載したレーザースキャナと環境内に設置したコーナキューブ (全反射鏡) からなる. レーザースキャナはレーザー光を発射し, それが常にコーナキューブに指向するような追尾制御を行う. そして, 追尾時におけるレーザー光の発射方向を観測して, 三角測量の原理に基づいて移動体の位置を決定する.
このような位置計測システムを実現するため, 筆者らはすでにコーナキューブの再帰性を利用して追尾制御を行う方式を提案し, 高精度の追尾を達成した. しかし, 何らかの原因によりいったんレーザー光がゴーナキューブから外れると, 追尾を再開することが困難であった.
そこで, 本論文では追尾を継続するため, コーナキューブを探してレーザー光をその方向に向ける捕捉制御法を提案する. これはレーザー光を扇状に広げることにより容易に達成できる. 本論文ではさらに, 試作システムを用いた実験により提案手法の有効性を示す.

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