自動車技術会論文集
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研究論文
分子構造が炭化水素の燃焼反応機構に与える影響
安東 弘光酒井 康行彭 志遠桑原 一成
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2010 年 41 巻 3 号 p. 691-696

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抄録
燃料構造のその着火特性の関係を明らかにするために,詳細反応モデルを用いて反応解析を行った.燃料構造の違いはRO2 ChemistryとFuel Fragment Chemistryにのみ現れる.低温酸化過程において,燃料構造中の直鎖部分の長さによりケトハイドロペルオキサイドやアルデヒド,アルケン等の生成物比が決定する.LTOの開始はケトハイドロペルオキサイドの分解に関連する反応により開始し,CH2OとOHラジカルの反応速度が燃料とOHラジカルの反応速度を上回った時点で終了する.LTO終了時のH2O2濃度,温度が続く熱着火準備期間の長さを決定し,最終的に着火に至る.
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© 2010 公益社団法人 自動車技術会
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