2022 年 2022 巻 SWO-058 号 p. 03-
個人の知識や記憶を表現する個人知識グラフは,その個人にしかわからないエンティティのみで構成されるため,自動的に構築することが難しいと言われている.本研究では,個人が作成したデータから,当該人物の知識や記憶を抽出できる可能性があるという仮説の下,データに名前を付けながら管理するファイルシステムに着目し,個人のファイルシステムから個人知識グラフを構築する手法を提案する.提案手法では,フォルダ名,ファイル名,およびファイル内のテキストから知識とは関係ない文字列を除外しつつ,個人の知識を示す文字列を抽出し,ファイルシステム上の親子関係を基に,エンティティ間の関係を推定する.また,提案手法の性能を,ユーザ実験により評価した.