2011 年 73 巻 1 号 p. 37-44
本研究ではリアルタイム土壌センサと収量メータ付コンバインによって得られた圃場マップを作成することによって,これらが精密圃場管理に活用できるデータ構造となり得るか検証を行った。小麦圃場を対象として,リアルタイム土壌センサを用いて播種前および収穫後に含水比および全窒素マップを,さらに収量メータ付コンバインを用いて収量マップを作成した。これらのマップが精密圃場管理への支援ツールとなり得るか考察した。また,取得した各パラメータを用いて全窒素損失量を算出し,小麦栽培における環境負荷分を推定した。リアルタイム土壌センサにて取得したデータを用いて作成されたマップは,精密圃場管理に使用し得ることが示唆された。