農業機械学会誌
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苗マットの物性に関する研究 (第1報)
田植機の苗マット自動供給装置開発のための基礎研究
江崎 春雄湯沢 昭太郎小中 俊雄
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1979 年 41 巻 1 号 p. 51-60

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抄録

現在広い範囲で利用されている田植機の苗マットの物性の測定法の確立と苗マットの自動送込装置の設計資料をうることを目的として研究を開始した。苗マットの静止摩擦係数とすべり開始角, 自重による撓み, 落下による変形と変位, 振動による変形, 破壊, 送込み速度と苗載台上の変形について研究を行い結果をえたので2報に分けて報告する。これらの研究によって苗マットの強弱や, ねばり強さを測定する方法の一端を知りえた。また自動供給装置を設計するときの設計基準の一部も解明できた。さらに研究当初に想定した一つの形式である落下形シーケンス制御式苗マット自動供給装置を一台試作して, 苗マットの物性と検出制御の関連の一端を知ることができたので報告する。
第1報で苗マットの金属等の苗載台とのすべり角が, 平板では約45°, 波板では約35°であること, 苗マットの強弱の一面はスパン150~200mmで苗マットを支持し, 静置後30秒内外の時点でその中央部の撓み量を測定や0.5~1mの高所から垂直落下させてその厚さの減少量を測定すること等によって知りうることを報告する。

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