1983 年 45 巻 2 号 p. 229-234
バナナの追熟中における糖度の増加と, その期間にバナナが放出するCO2放出量との間には高い相関がある。また, 温度を変化させたとき, バナナCO2の放出速度がどのように変わるか予測できることも知られている。このことを, 実際の追熟加工にみられるような, 追熟温度を変えていく場合に適用して, 糖度の推定が精度よく行われるかどうか検討した。
通常の追熟においては, 追熟温度のスケジュールから計算されるCO2放出速度が, 実測値とかなりよく一致することが確められ, 追熟中の糖度についても精度よく推定できることが分った。この結果, CO2放出量から追熟温度を制御することにより, バナナ追熟加工の自動化が可能と考えられた。