農業機械学会誌
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バイオガス・くん炭連続製造装置に関する研究 (第2報)
長広 仁蔵樋口 健
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1987 年 49 巻 4 号 p. 345-352

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抄録

高発熱量バイオガスと高品質くん炭を同時・連続的に製造する実用的規模の高性能バイオガス・くん炭製造装置の開発に必要な各種の設計標準値を決定するために, 試作した小型バイオガス・くん炭製造装置について試験を行った結果, 第1報に引き続き下記の結論を得た。
(1) 内径dd1=φ33mmの熱分解筒内を移動する圧縮バイオマスの熱分解所要時間td, reqは, およそ19分/500℃, 11分/800℃, 9分/1000℃である。
(2) 1kgの「もみがら」から生成されるバイオガス量Vgとくん炭量Mc2は熱分解温度Tdが500℃のときそれぞれ0.094m3/kg, 460g/kgであったものが, 1000℃になるとVgは0.316m3/kgと急増し, Mc2は355g/kgに減少する。
(3) 最大発熱量のバイオガスはTdが700-900℃間で生成される。その値は13.5MJ{3200kcal}/m3以上で補助的燃料として十分使用できるものである。

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