籾の乾燥過程において米の品質をさらに向上させるには乾燥する穀粒一粒づつの水分を考慮した合理的な乾燥法が必要である。そこでまず籾単粒の水分を測定する装置を試作し, これを用いて循環型乾燥機で乾燥中籾の単粒水分の分布変動について検討した。その結果, 収穫した籾の単粒水分の分布はほぼ正規分布に近く, その分布幅は10%程度であった。この籾を循環型乾燥機で乾燥すると単粒水分の分布は乾燥時間の経過とともに分布の中心が尖りながら低水分側に偏り, 分布幅は6%程度になった。また, 乾燥後機内に12~24時間貯留するとその分布幅はさらに2%まで縮小した。