1988 年 50 巻 6 号 p. 69-76
第1報では, 農産物の力学的特性値を推定するシステムの中心的役割を果たす解析システムの核として用いる有限要素逆解析法について数値実験を基に検討し, その有効性を確認した。
今回は, さらにその解析システムに供給するデータを得るための顕微鏡, CCDカメラおよび画像解析装置を中心とする植物材料の変形挙動を計測するシステムを開発した。実際の青果物 (トマト, ピーマンなど) を用いて, このパラメータ推定システム全体の動作を評価するために弾性係数を推定する実験を行った。その結果, このシステムによりピーマンのヤング率・ポアソン比など従来の方法では容易に測定できなかった値の推定も可能であることが明らかとなった。