1988 年 50 巻 6 号 p. 77-82
200kHzの縦波超音波を用い大豆試料の中を通過する時間から伝播速度を求めることにより大豆の動的ヤング率および動的ポアソン比を求めこれらの値の妥当性並びに含水率との関係について検討した。
実験には大豆から切出した細長い棒状試料と大豆の両端を切取った太い円柱状試料を用い含水率を4段階に変化させた。細長い棒状試料を通過する速度から大豆のヤング率を算出し, また太い円柱状試料を伝播するときの速度を求め, 両速度から大豆の動的ポアソン比を算出することを試みた。その結果, 求まったヤング率とポアソン比ともに含水率と一定の関係で変化し, それらの値についても妥当な範囲にあることを明らかにした。