1990 年 52 巻 5 号 p. 11-18
ゴム履帯と転輪の動的作用特性を明らかにするため, 加振装置を用いて, 転輪の動荷重に対するゴム履帯の履帯芯金間における動ばね定数と粘性減衰係数を, 加振周波数を変化させて測定した。その結果, 動ばね定数は加振周波数が高くなるにつれて増加し, 粘牲減衰係数は逆に, 減少することが判明した。また, 動ばね定数, 粘性減衰係数は静的ばね定数と同様に, 履帯芯金間で変化することが認められた。
さらに, これらの物理定数を用いて, 剛性水平路面を走行する農機履帯走行部の動的3次元モデルを提案し, 機体の動的運行特性を予測し得る運動方程式を導出した。