遠心力等の影響が無視できる極低速時の多重連結車両の運動を表す関係を定式化した。n番目の車両要素の一般化された操舵角とその運動の間には微分方程式で表される関係が成り立つ。この基礎方程式は, 極低速時の連結車両の前進だけでなく後退運動も表現することができる。定式化した理論式の妥当性を検証するため, 試作した4輪トレーラの縮尺モデルを用い, トレーラ車輪の走行軌跡とルンゲ・クッタ法を用いた数値シミュレーション結果と比較した。両者は良く一致し, 定式化した理論は連結車両系の極低速運動の性質解明に応用できる。