摩擦と衝撃はインペラ式籾摺り機において, 脱ぷに与える影響が大きく重要な要素である。本報では籾とインペラ羽根との摩擦によるエネルギーを分析し, 摩擦エネルギーの増大と衝撃の減少をはかって, 良好な脱ぷ効果を得ることを目的とする。計算結果より、摩擦エネルギーは主に激摺部の中心角によつて決定され, 激摺部の中心角を増大することによって脱ぷ効果を改善することができることを指摘した。試作したインペラと市販インペラを市販機と試作機た取付け, 比較脱ぷ実験を行つた。実験結果よりインペラの通常作業回転数域では新しいインペラによる玄米の砕粒率が市販インペラに比べて少なく, 市販機と試作機両場合にはそれぞれ6%と8%程度軽減した。