前報で開発検討した作物列検出手法を改良し, 中央2列の作物列を検出する方法 (2列検出法) と, 1列を検出する方法 (1列検出法) の2通りについて検討した。トラクタ前部に取り付けたカメラで連続画像を取得して検出実験を行った結果, 2列検出では, 作物の状態によっては検出誤差が大きくなることがあった。一方, 1列検出では, 2列検出よりも良好な検出精度が得られ, カメラ位置に対する作物列のオフセットの検出誤差 (R. M. S.) が1.68~1.75cm, 方向角の検出誤差 (R. M. S.) が0.65-1.08°となった。また, 検出演算に要する時間は, 両手法共に1画像当たり5~6msであり, 実用上十分な処理速度が得られた。