2002 年 64 巻 2 号 p. 111-116
コンバインの操舵システムに, デファレンシャルギヤを強制的に駆動する強制デファレンシャル方式を採用し, 丸ハンドルによる自動車感覚の操作性を実現した。このシステムは, 直進用と旋回用の二つのHSTを用い, トランスミッション内の遊星歯車機構部で差動回転を作り出すことにより, ハンドルの切れ角に応じて旋回半径を自在に変えられるものである。
本報では, コンバインを始め, 履帯車両に強制デファレンシャル方式を採用するにあたり, 直面する問題点について言及する。