農業機械学会誌
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KL展開を利用した斑紋による乳牛の個体識別
森尾 吉成池田 善郎
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2002 年 64 巻 2 号 p. 84-92

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抄録

乳牛の個体識別は, 血統登録, 人工授精, 家畜衛生, 食品安全性の問題から重要であり, 欧米諸国をはじめ我が国において耳標による識別が広く行われている。本研究ではより簡便で効率的な個体識別システムを構築するため, コンピュータビジョンを利用した斑紋による個体識別法について検討した。ホルスタイン20頭について Karhunen-Loeve 展開により作成した固有空間を用いて斑紋を表現し, 識別に Euclid 距離を使用する方法は, 画像撮影時の牛の姿勢および照明条件が変化しない状況において100%の識別を行うことができた。しかし, 画像中の牛を計算機内で2度回転した場合に, 識別が完全に行えないことから, 牛およびカメラ相互の姿勢変化に対して安定した識別方法を検討する必要があった。

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