2003 年 65 巻 4 号 p. 117-123
農業用重量物ハンドリングマニピュレータの第2段階の研究として, マニピュレータの制御系を議論する。まず第1報の実験結果に基づき, 作業速度を改善するための戦略を定あた。次に, 制御対象のモデル化とパラメータ同定を行った。そして, 定めた戦略に基づいてLQ制御を用いた切替制御器を設計した。続いて, 想定される構造的不確かさのもとでの, 閉ループ系のロバスト安定性を解析した。最後に, 設計・解析した制御系を用いて屋外スイカ収穫実験を行い, 作業速度が約3倍になったことを確認し, 制御系の有用性を示した。作業時間は14sであった。