2003 年 65 巻 4 号 p. 77-81
自脱コンバインでは, 穀粒を精選回収するために唐箕による風選別が行われている。唐箕から吐出される選別風はオペレータによって調節が可能となっているが, 穀粒流量の変動を認識して最適な風速に常に調節することは困難である。本研究では流量変化に伴う穀粒損失の低減を目的として, 市販の選別用唐箕を用いて, ファン回転速度毎の穀粒流量と穀粒損失の関係を明らかにした。また, 所定の穀粒損失が得られるように穀粒流量に応じたプレートファンの回転速度制御を行った。その結果, ファン回転速度毎の穀粒流量と穀粒損失の関係を得て, これを基に目標とする穀粒損失を得るためのファン回転速度に制御することが可能となった。