水田畦畔の除草作業には刈払機が使われることが多いが, 作業能率の低さと不安定な作業姿勢による労働負担の大きさ等が問題となっている。そこで, 畦畔の上面と片側法面の雑草を二面同時に刈り取る方式の自走式歩行形草刈機を開発した。
開発した畦畔草刈機は, 上面が30cm, 法面が30~70cm程度の幅の畦畔において, 法面の刈幅を調節しながら雑草を刈り取ることができる機構を有している。また, 畦畔上での安定した作業及び走行を可能にするため, 前輪舵角調節機構を持つ前後両輪駆動方式の走行部を採用した。開発機を供試して, 上面45cm, 法面30~70cmの畦畔等で試験した結果, 作業は円滑に行うことができ, その際の作業能率は刈払機の約2倍であった。