研削式精米初期を対象とした2次元離散要素シミュレーションモデルを用いて, 精白室構成要素の一つである抵抗爪が精米状態におよぼす影響について考察した。試験用横型研削式精米機を用いて, 抵抗爪の有無による精米中の米粒運動の特徴と玄米質量減少率の変化を測定した。シミュレーション結果はそれらの実験結果を再現し, モデルの妥当性が認められた。精米シミュレーションの情報によって粒子の微視的力学挙動が解析された。その結果, 抵抗爪通過直前で粒子の局所的滞留が生じることで, ロールとの接触数とせん断力が増加して精米効果を高めることが分かった。