1985 年 14 巻 1 号 p. 417-420
我々は, 三菱レイヨン(株)製の数種のポリオレフィン系多孔質中空糸膜(EHF, KPF)を用いて, Double Filtration用2ndフィルターの開発を行なった。2ndフィルターの血漿成分の分離性は, 中空糸のバブルポイントにより支配され, 目的に応じて使い分けることができる。特に, アルブミン, グロブリンの分離には, バブルポイントの高い中空糸膜が有効である。一定TMP以下で処理しうる血漿量は, バブルポイント, 膜面積によっても支配されるが, 濾過方式の影響が大きく, Recycle方式, 定圧法Partial discard方式が効果的であり, Recycle方式では, 再循環量を上げると血漿処理量が増加し, 定圧法Partial discard方式では, 時間に対して安定したSieving Coefficient及び流量が得られた。