1985 年 14 巻 2 号 p. 692-695
我々の考案したポリミキシンB固定化繊維(PMX-F)は、固定化前のボリミキシンBと同様に抗エンドトキシン作用を有しており、しかも抗菌活性(主にグラム陰性桿菌に対して)をも示した。敗血症主体における原因的治療への応用を考えると、一挙両得の生体材料といえる。しかし敗血症生体に夢ける血中エンドトキシン濃度は病態により異なるが、Pg~ngが中心となつており、臨床応用に際しては、この極低濃度領域での効果が明らかにされなければならない。また体外循環への応用には、PMX-Fの効果はもちろんの事であるが、血液適合性に関しても充分に検討される必要がある。そこで本稿では、1)PMX-FIの固定化に対する評価。2)PMX-Fめ効果を中心に、血液適合性に関しても言及し報告する。