人工臓器
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ティースブーン型血液ポンプの特性改善について
城山 友廣赤松 映明福増 廣幸
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1986 年 15 巻 2 号 p. 482-485

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抄録

無拍動流型, 歳差遠心型血液ポンプであるティースプーン型血液ポンプ(TSポンプ)について, 羽根形状, ポンプ内流路幅および軸シールドなどの改良を行ない, 定常流特性を調べた。その結果, 実際的な3次元構造をもつ本TSポンプは, 無拍動流型血液ポンプとして十分な性能を有していることがわかった。また, 定常運転時のTSポンプ各構成部における消費動力についても測定し, 偏心回転盤と羽根の旋回運動による損失が多いことがわかった。なお改良したダイヤフラム型の軸シールは, 摩擦損失や漏れのない良好なシール方法であることもわかった。そこで, これらの定常流特性をもとに, 本TSポンプの拍動流特性について実験を行ない, 平均流量4l/min, 平均圧力100mmHg, 圧力振巾140/60mmHg程度の拍動流を得ることができた。今後, 工学的には, ポンプの効率向上や非定常特性についてさらに詳細に検討するとともに, 臨床応用を目指した溶血試験などを行なう予定である。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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