1986 年 15 巻 2 号 p. 495-499
重症心不全を, 救命する為, 短期使用を目的とした左心バイパスを行った。心不全モデルを使用し, 左房脱血, pusher-plate pump, non-synchronous, variable rateによる左心バイパスを行い, 心補助, 体循環補助を検討した。心不全モデルは, 松村らの方法により, 5N NaOHを直接左室自由壁心筋内に注入した。犬を用い, 予備実験を行い, 急性左心不全モデルを作成, 次いで, 山羊を用い, 正常心, 梗塞心, それぞれに, 左心バイパスを行った。LV max dp/dt, TTI, A-VDO2, PASPは有意差が, 認められなかったが, AoSP, C.O. は梗塞心において, 有意に上昇し, 体循環効果を認めた。