人工臓器
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7.5MHzのプローブを用いたblood accessの超音波診断
佐々木 優里松本 和之江良 和雄久保 和雄鈴木 利昭太田 和夫和田 明之須磨 靖徳福島 正義
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1986 年 15 巻 3 号 p. 1253-1256

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抄録
慢性透析患者にとって問題のないblood aceessを持つことは, 精神的のみならず身体的にも良い状態を保つために必要な条件となっている。最近, 旭メディカル社より新しく7.5MHzのプローブを用いた解像力の優れた超音波診断装置LS-300が開発され, 我々はこれを用いて当センターの透析患者のblood accessを調べた。対象は, 通常の内シャント18名, PTFE-graft 3名, Bovine-graft 1名, 表在化動脈2名の計24名であった。このうち所見のあったものは10名で, 狭窄3件, 静脈の異所拡張3名, 血栓, 動脈瘤, 血管壁の不整, 血管外血腫各1名ずつであった。従来行われてきたシャントアンギオは, blood access再建に多くの情報を与えてくれるが, シャントエコーは, 無侵襲であり, 簡便に扱え, また血管結合織についての所見もえられるなど, 今後その活用が期待される。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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