人工臓器
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落差灌流中空糸型人工肺の開発
野村 治野川 淳彦川口 茂寺井 大輔萩原 和彦桂 義郎深沢 弘道高橋 晃
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1987 年 16 巻 1 号 p. 662-665

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抄録

拍動流体外循環、blood cardioplegia等、従来の膜型人工肺では困難とされる循環形式への適用を可能とすべく、PP中空糸を用いた落差灌流中空糸型人工肺を開発した。
in vitro評価より、QB6.0l/minに於て27mmHgと、極めて小さな圧力損失を示し、落差脱血による安全な循環が可能であることが示された。又、QB6.0l/min、VEQB1.0に於て、熱交換効率係数0.45、O2 transfer rate 310ml/min、CO2 transfer rate 330ml/minと、各々良好な値を示し、CAPIOXII54と比較しても、十分な性能を有していることが示された。更に遊離ヘモグロビン量の測定から、血液損傷の面に於ても優れた性能を示した。又、熱交換部、ガス交換部、動脈リザーバー部のみならず、サンプリングマニフォールド、測温プローブ等の機能の集約化は、優れた操作性を実現したものと考えられた。
従つて、本人工肺は臨床使用が十分可能であると考えられた。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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