人工臓器
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自動制御血液ポンプを用いた小児ECMOの実験的研究
瀬尾 孝彦伊藤 喬廣飯尾 賢治高木 啓之
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1988 年 17 巻 3 号 p. 1256-1259

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抄録
新生児急性呼吸不全に対してECMOによる救命例が増えているが, ローラーポンプによる脱血不良や気泡混入等, 安全性の問題が残されている。我々はこれを解決するために, 高木式自動制御ポンプを小児ECMOに応用した。このポンプは, 前, 後負荷に自動的に対応して流量を変換し, しかも脱血時に陰圧を発生しない。またポンプ容量は小さく, リザーバーを必要としないので, Merasilox 0.5, あるいは0.8m2との組合せで, ECMOシステムの充填量を約120mlと少量にできた。今回は平均体重5.5kgの小型犬11頭を用いて, 最高30時間までVAバイパスECMOを施行した。その結果, (1)心拍出量の80~90%バイパスまで可能で, 血液ガス所見で満足する結果を得た。(2)静脈圧, 動脈圧の変化に自動的に流量を調節するので, 安全で容易なECMO管理ができ, 省力化が可能であった。(3)50%バイパスでは比較的長時間循環動態は安定していたが, 80%バイパスの高流量では早期に循環不全に陥る傾向があった。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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