人工臓器
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抗カルジオリピン抗体吸着への試みと応用
津田 裕士谷口 修杢野 千穂河西 利昭東名 正幸藤田 新横山 真和橋本 博史広瀬 俊一
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1989 年 18 巻 1 号 p. 7-10

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抄録

全身性エリテマトーデス(SLE)の血小板減少, 血栓症, 反復性流産, STSの生物学的偽陽性は, 原因として抗カルジオリピン抗体(抗CL抗体)の存在が考えられる。我々は病態の改善を期待して, 抗CL抗体の吸着除去について検討した。
我々は, 陰性電荷のリン脂質の構成単位について, 抗CL抗体との親和性を調べた。この結果, 陰性電荷のみでも吸着したため, 次に陰性電荷の化合物を固定した吸着剤を送り, 吸着能について検討した。その結果, デキストラン硫酸(DS), ポリアクリル酸などが高い吸着を示した。
DSは, LDL吸着としてすでに臨床応用されているので, これをSLE患者2例に使用した。この結果, 抗CL抗体, 抗DNS抗体が除去でき, 血小板も増加し, 蛋白尿の減少も認めた。
以上より, このDSは吸着剤として有用であり, 今後さらに改良して, 検討していくつもりである。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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