人工臓器
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血流量操作と体血管系指標の変化
筒井 達夫村井 正井島 宏三井 利夫堀 原一
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1990 年 19 巻 1 号 p. 156-159

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抄録

生体に対し人工心臓などの人工循環を施行する場合, 操作する体血流量(CO)と計測される体血管系指標との関係を検討するために, 体血管系指標として, 体血管特性インピーダンス(ZO)に着目し, 自律神経系の関与, および嫌気性代謝の指標である乳酸閾値との関連性の検討をふくめてモデル実験を行った。至適体血流量であるコントロール値は, CO-ZO関係の変曲点によって示される。交感神経阻害剤投与によって, 関係曲線の形状は変化した。また, 至適体血流量とCO-ZO関係の変曲点との間に認められた上記の関係は失われた。したがって, 体血流量操作にともなう体血管系指標変化には, 自律神経系の作用が関与しているといえる。また, 乳酸閾値は, CO-ZO関係の変曲点で示される至適体血流量値よりも低心拍出量領域にあることが判明した。以上より, CO-ZO関係の変曲点として至適体血流量を求める手法は, 人工心臓などを用いた人工的な循環制御に際し, 有用であると考えられる。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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