人工臓器
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光反応を用いる材料表面の生体適合化技術の開発とデバイス修飾への応用
松田 武久井上 和彦阿久津 哲造
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1990 年 19 巻 3 号 p. 1177-1180

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抄録

本研究は成型・加工したデバイスの内外面に生体適合性を付与する新しい表面加工技術の開発を目的とした。原理は光反応による修飾であり、用いた化学はフェニルアジド基が紫外線照射により開裂して高反応性ナイトレンに転化し、これが近傍の炭化水素基より水素を引抜くとともに、共有結合する性質を利用するものである。フェニルアジド基を側鎖に有する親水性のポリ(ジメチルアクリルアミド)共重合体を合成し、これを溶媒キャストにより造膜し、紫外線照射した。化学固定されたことをX線光電子分析及び接触角測定より明らかにした。多血小板血漿による血小板粘着テストでは血小板粘着及び凝集は極めて抑制された。本技術は未だプロトタイプであり、技術的な未解決問題を含んでいる。光ファイバーによって誘導可能であるので、原理的にはデバイスの修飾に応用可能であるので、実用化に耐える技術に発展させたい。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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