人工臓器
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体内完全埋込型を目指したエレクトロハイドローリック式全人工心臓の急性動物実験による性能評価
妙中 義之木下 正之増澤 徹中谷 武嗣赤城 治彦榊 雅之松尾 義昭井上 和重馬場 雄造穴井 博文荒木 賢二高野 久輝藤田 毅
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1993 年 22 巻 3 号 p. 674-678

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抄録

重症心不全患者の救命と社会復帰のための体内完全埋込型人工心臓システムの主要部となる, エレクトロハイドローリック式全人工心臓の生体内性能を急性動物実験で評価した. この人工心臓では, 胸腔内の血液ポンプを腹壁などの胸腔外の体内に埋めたアクチュエータとしての摩擦ポンプで駆動する. アクチュエータと血液ポンプは曲げ延ばしが可能なステンレス製チューブで結合し, シリコンオイルを駆動媒体としている. 人工心臓を体重50kgと49kgの成山羊2頭に装着して駆動した. なお, 左右の心拍出量差を代償するために心房中隔に欠損孔を設けた. 人工心臓の装着手技は空気圧駆動式のものと同様に容易で, また, 血行動態はほぼ正常範囲に維持された. 本人工心臓は, 装着手技の容易さ, バランスを含めた左右心房圧や充分な心拍出量の維持, などの優れた生体内性能を示し, 体内完全埋込型システムの主要部として適切であると考えられた.

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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