人工臓器
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内筒を通してCAG, PTCAが施行できるIABP
吉岡 行雄筒井 宣政
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1995 年 24 巻 2 号 p. 256-260

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抄録

一ケ所の大腿動脈穿刺でIABPを駆動させながらCAGやPTCAを行える新しいIABPカテーテルを開発し、6例の臨床使用を行った。IABPカテーテルの内筒を6.5Fに拡大し、内筒を通してCAGやPTCAを行うものである。カテーテル部分の外径は12.0F。全長は71cmで、Yコネクター以外の長さは64cm、バルーン容量は35ccである。Yコネクターには逆流防止弁、三方括栓付きの側管を付けた。挿入にはシースを用いないSeldinger法を用いた。
AMIに対するPTCA、CAGの補助に4例、UAPに対するPTCAに1例、重症三枝疾患に対するsupported PTCAに1例使用した。IABP駆動中でもCAGやPTCAの操作には影響は見られず安全に施行可能であった。抜去には圧迫止血法を用い、下肢動脈閉塞などの合併症は見られなかった。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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