人工臓器
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経皮的拍動流型左心補助循環装置の設計改良(MAD Type-4からMAD Type-5へ)と補助効果の検討
今西 薫井街 宏阿部 裕輔鎮西 恒雄吉戸 浩神田 克巳筒井 宣政藤正 巌須磨 幸蔵
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1996 年 25 巻 2 号 p. 294-300

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抄録

われわれは経皮的左心補助循環装置を開発中である。今回われわれはMAD Type-4をさらに臨床応用に即した型, MAD Type-5に設計改良を行った。今回, MADT ype-5の性能および補助効果をin vitroおよびin vivoで評価を行った。MAD Type-5の設計の主な変更点は1)流入弁はカニューレ先端部にドーム型のJellyfish弁(外径7mm, 長さ10mm)を設置しカニューレの外径と同一とした。流出弁はカニューレの側孔(6個)の周囲にスリットを設けLantern Valve (L-V)と命名した。模擬循環回路を使用し人工心臓の駆動装置, IABPの駆動装置を使用し最大流量はそれぞれ2.51/min, 1.81/minであった。雑種成犬を使用し, on-off Studyにより、IABPとの補助効果の比較検討を行った。MAD Type-5補助ではIABP補助と比較して、圧補助、流量補助の観点からより強力な補助波形を示した。以上よりMAD Type-5はType-4と比較してより臨床応用に近い型であると思われた。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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