人工臓器
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サイトカイン産生システム型ハイブリット人工臓器
野一色 泰晴
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1997 年 26 巻 2 号 p. 443-454

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抄録

サイトカインを産生できる未分化細胞をもつ組織を組み込む新しい型の人工臓器の概念を提唱した。実例として骨髄をフィブリン長の長いe-PTFE人工血管に播種し成犬に植え込んだ。その結果、骨髄細胞の生着と造血活動の維持、bFGFの産生、毛細血管の新生を伴い、新生内膜が急速に形成されることを実証した。従来の考え方では高度に分化した特殊機能細胞を人工マトリックスと組み合わせ、細胞機能を最大に発揮させる方法を採用していたが、我々の考え方は生体内の有利な環境下でその場に応じたサイトカイン産生、細胞分化を誘導し、人工マトリックス上で意図した高機能器官を形成させるものであり、自分自身を刺激し形成させるためのサイトカインを出すことからオートクリン型人工臓器と名付けていたものをさらに踏み込んで考え方を拡大したものであり、未来型人工臓器のアイデアの一つになると考えている。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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