人工臓器
Online ISSN : 1883-6097
Print ISSN : 0300-0818
ISSN-L : 0300-0818
加速度センサを用いた骨格筋疲労の検出
篠原 正典黒田 秀雄牧野 秀夫佐藤 栄一深谷 幸雄天野 純
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 27 巻 3 号 p. 630-633

詳細
抄録

加速度センサによる骨格筋疲労の検出の可能性について検討した. 7頭のイヌで骨格筋フラップを作成し, モック回路に組み込まれたポンプに巻いた後, 前負荷10mmHg, 後負荷30mmHgの条件下で筋にバースト刺激を加えてポンプを駆動させた. 加速度センサは, ポンプと広背筋フラップの間に置いた. 筋刺激開始後1, 3, 5, 10および15分のポンプ拍出量とセンサ出力電圧を測定し, それぞれの1分の値を100%とした百分率で示した. ポンプ拍出量の3, 5, 10および15分後の値は, 1分時の値の56±18%, 42±17%, 30±18%, および22±19%であった. また, 加速度センサの出力電圧の3, 5, 10および15分後の値は, 1分時の値の70±22%, 64±31%, 51±24%および45±23%であった. 両者の間には良好な正の相関を認めた. 加速度センサを用いた骨格筋疲労検出の可能性が示唆された.

著者関連情報
© 一般社団法人 日本人工臓器学会
前の記事 次の記事
feedback
Top