人工臓器
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定常流完全置換型人工心臓の末梢血管抵抗依存型適応制御
三浦 剛史吉澤 誠田中 明阿部 健一山家 智之仁田 新一阿部 裕輔鎮西 恒雄井街 宏
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1999 年 28 巻 2 号 p. 394-399

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抄録

著者らはこれまで, 拍動流完全置換型人工心臓の生理的・適応的な心拍出量制御の実現するために, 末梢血管抵抗に依存した適応制御アルゴリズムの開発を行ってきた. 本研究は, この制御法が定常流に対しても適用可能かどうかを検討したものである. 定常流TAHのための新しいアルゴリズムが拍動流TAHから変えられた点は主として操作量の種類と制御時間間隔である. 小型のモータ駆動遠心ポンプを2つ用いたモック循環系における実験結果から, 提案したアルゴリズムで制御された定常流ポンプは, 空気圧駆動方式の拍動流ポンプを用いた場合より制御性能が優れているばかりではなく, より簡単なアルゴリズムで, 少ない計測量で制御が実現できることが確かめられた. また, 提案した制御系が, 末梢血管抵抗に依存した制御法の一つである阿部らの唱えた1/R制御と同様な拍出流量制御を可能にするものであることが示された. さらに, 本制御系は適応制御アルゴリズムを採用していることにより, ポンプが拍動流型か定常流型かという駆動様式やその動特性における大幅な相違, あるいは, 循環系の個体差や時変性を克服する可能性があると思われる.

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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