砥粒加工学会誌
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高速度工具鋼の表面特性に及ぼす微細ショットピーニングの影響
原田 泰典小濱田 卓土田 紀之深浦 健三
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2007 年 51 巻 3 号 p. 161-166

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抄録
高速度工具鋼は金属材料の高速度切削工具として多く用いられているが,その特性から冷鍛用や熱間金型用としても用いられている.一般の金型工具においては耐摩耗性や疲労強度などを高める方法の一つとして,ショットピーニングが採用されている.しかしながら,硬質な高速度工具鋼の場合はショットピーニングの適用はあまり行われていない.本研究では,微細な超硬合金製投射材を用いて高速度工具鋼の表面特性に及ぼすショットピーニングの影響について調べた.おもに,金属表面における表面粗さ,残留応力および硬度などの表面特性に及ぼす投射圧力や投射時間などの影響について調べた.ショットピーニング装置は空気式で,投射材は平均直径0.1mmの微細粉末である.表面粗さを低減した状態で高い硬さと圧縮残留応力を付与することが可能であることがわかった.また,温間での加工および2段ピーニング加工も行い,加工温度の影響についても調べた.超硬合金を用いた微細ショットピーニングは高速度工具鋼の表面特性向上に有効であることがわかった.
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© 2007 社団法人 砥粒加工学会
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