日本アスレティックトレーニング学会誌
Online ISSN : 2433-572X
Print ISSN : 2432-6623
原著
足関節機能的不安定性を有するサッカー選手の片脚着地時における下肢キネマティクスと筋活動
飯田 聡伊藤 亮輔広瀬 統一
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2017 年 2 巻 2 号 p. 109-115

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抄録

足関節内反捻挫は再発率が高い傷害であり,再発予防はスポーツ現場において重要な課題の1つである.本研究では足関節機能的不安定性(Functional Instability ; FI)が着地動作時の下肢関節および各関節周囲筋群に及ぼす影響に着目した.高校男子サッカー選手をFIを有する群(FI群)と有さない群(Control ; C群)に分類し,片脚着地時における筋電図および着地動作の分析を行った.側方着地時において,FI群の長腓骨筋,中臀筋の筋反応時間がC群に比べて有意に遅延していた.また,FI群の膝最大外反角度がC群に比べて有意に大きかった.以上の結果より,FIは足関節のみならず近位の関節の動態や筋反応時間にも影響を及ぼしていることが示唆された.

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© 2019 一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
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