日本細菌学雑誌
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平成22年浅川賞受賞論文
病原細菌の病原性遺伝子群の発現調節と病因に関する研究
渡邉 治雄
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2011 年 66 巻 1 号 p. 1-5

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抄録
病巣となる部位の微環境条件で必要な遺伝子群を発現させ,自己の増殖の場を獲得してきている細菌が,いわゆる“病原菌”となっているといえる。赤痢菌,腸管出血性大腸菌,レンサ球菌を例に,病原性に関与する遺伝子の発現がどのような巧みな仕組みで制御されているのかの研究成果を報告する。また,その調節の破綻が,新規な感染症の出現となる例を劇症型レンサ球菌感染症に見ることができることを示す。
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© 2011 日本細菌学会
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