日本細菌学雑誌
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Micrococcus tweenisの発育に関する研究
I. 炭素源および窒素源について
尾形 英三郎
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1959 年 14 巻 10 号 p. 873-877

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抄録

Tween 80を唯一の炭素源として発育しうる土壊球菌, Micrococcus tweenisの発育, 特に炭素源と窒素源について, 簡単な合成培地を基礎培地として検討し, 次の成績を得た:
1. この菌はTween 80を唯一の炭素源として発育し発育量はある範囲内でTween 80の濃度に依存する。振盪により発育率は増進する。至適pHは中性附近である
2. Tween 80以外のTween系物質も炭素源として利用され, その場合の発育量は, Tween 85を除いて, その中にふくまれる脂肪酸の量に依存する.
3. 炭素数偶数個の直鎖脂肪酸 (C18~C2) は炭素源となりうるが, 奇数個のもの (C3, C1) は発育を支えない.
4. TCAサイクルに関連する有機酸, アミノ酸は炭素源として発育に利用される.
5. Xyloseを唯一の炭素源とする場合, 長い誘導期の後に発育を開始するが, glucose, arabinose, mannose, galactose (これらは醗酵試験で酸を産生する), その他の炭水化物を唯一の炭素源とした場合の発育はみられない.
6. α-Alanine, β-alanine, asparagine, glutamateその他2, 3のアミノ酸が炭素, 窒素両源となりうる.
7. 無機の窒素源にはNH4がもつともよく, 亜硝酸塩は利用されない.
8. α-Alanine, β-alanine, asparagine, glutamate, histidine, prolineその他のアミノ酸が唯一の窒素源となりうる。炭素も窒素源となりうる.

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