日本細菌学雑誌
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赤痢菌線毛の再構成
I. 再構成線毛の電顕的観察
堀内 三吉
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27 巻 (1972) 1 号 p. 43-46

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抄録

線毛を熱処理してそのsubunit (pilin)に分解し,KCl,NaCl,およびMgCl2の塩類で再構成を試み,その再構成線毛を電子顕微鏡で観察した成績から,つぎのような結論が導かれた。
1. 赤痢菌線毛のsubunitであるpilinは,KCl,NaCl,あるいはMgCl2の存在下で再び重合して線毛形を構成することができる。
2. 使用した塩類によつて,再構成された線毛は形態学的に多少の相違を示し,NaClではもとの線毛より長い線毛(5∼10μm)を再構成し,KClでは分解前の線毛と同一な線毛と,わずかではあるがカーブしたかなり長い線毛(5∼6μm)が再構成された。また,MgCl2ではもとの線毛と同一な線毛と,pilinの不整重合と思われる凝集塊を形成した。
3. 使用した塩類のなかで再構成するために最もすぐれている塩類は,KClであると考えられる。

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