日本細菌学雑誌
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最近分離した百日咳菌の血清型
関矢 加智子渡辺 満中瀬 安清山田 光男
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30 巻 (1975) 3 号 p. 507-513

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抄録

1972年6月から1974年2月の間,三浦半島一円の地域的百日咳流行において,聖ヨセフ病院で百日咳の疑いある患者832名から百日咳菌71株,パラ百日咳菌8株を分離同定した。新分離百日咳菌についてAndersen, Elderingに従い因子血清を用いて血清型を調べた結果,1-2-3-4型10株(14.1%), 1-3-4型49株(69.0%), 1-3型12株(16.9%)であり,種々の血清型が見られた。主要因子1, 2, 3で表わすと,71株中61株(85.9%)が1-3型であつた。
ワクチン接種完了者から分離された8株(11.3%),ワクチン未接種者および未了者から分離された63株(88.7%)の間に血清型について有意の差は見られなかつた。また患者の年令と血清型の間にも有意な関係は認められなかつたが,8才以上の高年令からは因子2を持つ株は分離されなかつた。
百日咳菌の相変異と血清型ならびにワクチンの影響について若干の考察を加えた。

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