日本細菌学雑誌
Online ISSN : 1882-4110
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マウス・トランスファーファクターの調製とその性状
藤沢 治男高柳 博熊沢 義雄
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36 巻 (1981) 4 号 p. 637-644

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抄録

マウスのトランスファーファクターの分離・精製とその諸性質について調べた。ヒツジ赤血球またはメチル化ウシ血清アルブミンで感作されたマウスの脾細胞を破砕し,透析性のトランスファクター(TFd)を調製した。1×107個以上の脾細胞に相当するTFdの移入により,遅延型アレルギー反応の受身伝達が可能であつた。しかし,その程度は感作脾細胞の移入によつてみられるものより弱かつた。
Sephadex G-25を用いたゲル〓過によりTFdは5分画(Fr1∼Fr5)に分かれ,第3番目のピークであるFr3にもつとも強い活性が認められた。さらに,PEI-セルロースを用いた薄層クロマトグラフィーにより,TFdには少なくとも2種の成分が含まれていた。
TFdに含まれる活性成分の分子量は3,500ダルトン以下であり,nuclease P1処理により部分的に失活し,90C, 15分間の熱処理によつて完全に失活した。しかし,DNase, RNaseおよびprotease処理により失活しなかつた。

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