1991 年 46 巻 5 号 p. 839-845
茶エキス,緑茶から分離精製した(-)エピガロカテキンガレート(EGCg)および紅茶から分離精製したテアフラビンジガレート(TF3)はmethicillin resistant Staphylococcus aureus (MRSA)に対して抗菌力を示した。また,これらは食中毒材料から分離したすべてのS. aureusにも抗菌力を示した。
紅茶エキスはS. aureus標準株およびMRSAに対してほぼ同程度に殺菌力を示したが,EGCgのMRSAに対する殺菌効果は標準株に対するそれよりもやや強かった。MRSAは紅茶エキスやEGCgに対して食中毒材料からのS. aureus分離株よりもより感受性であった。