2005 年 2005 巻 784 号 p. 784_171-784_187
本研究では, PC橋梁を対象として, 構造物のライフサイクルにおける各種アプリケーションシステム間のデータ相互運用を可能とするために, 3次元プロダクトモデルを開発した. 開発に当たっては, モデルの国際標準化を目指して, 建築用のプロダクトモデルであるIAIのIFCを基本とした. また, 鉄筋のかぶり, 部材間の干渉, 密集した配筋等の問題は, 2次元図面では設計段階の解決は困難である. そこで, 3次元プロダクトモデルを利用することにより, 3次元CADシステム, 設計照査システム, 鉄筋のかぶり照査システム及び部材の干渉チェックシステムを統合化したモデルを構築し, プロトタイプシステムを開発した. さらに, 実際の橋梁事例を適用することにより, その有効性を検証した.