2005 巻 (2005) 796 号 p. 796_1-796_10
宮城県名取川流域を対象としてNOAA衛星より求めたNDVI (Normalized Difference Vegetation Index) と蒸発散量の線形関係式を熱収支法の一つである単層法によって考察し, その適用性を論じた. NDVI値の時系列データを作成するために, 土地利用データを用いた近似関数により補間するアルゴリズムを開発し, 雲の影響を取り除いた. また, アルベド, 風速, 降雨, 遮断蒸発, その他の気象の分布データを作成し, NDVIと蒸発散量の関係を単層法から得た. その結果, (1) 単層法と線形関係式による蒸発散の推定値は0.9程度の相関が通年で見られ, 線形関係式がおおむね利用できること, (2) NDVIが小さい領域では線形関係式の誤差が大きいこと, (3) NDVIの大きい地域では両手法の相関が劣ること, (4) 線形関係式は一月程度以上の時間スケールで適用しうること, が得られた.