2005 年 2005 巻 804 号 p. 804_101-804_111
本研究では三春ダム流入河川を対象として, 河川流量が水質に与える影響及び水質とAGP (Algal Growth Potential) の関係を調査し実験を進めた. さらに, 平水時と増水時の流入栄養塩負荷が藻類増殖に与える影響について考察した. その結果, 以下のことが明らかになった.
1) 藻類増殖に与える増水時の流入栄養塩負荷の影響は11~97% (平均値59%) を占め平水時より高い. 従って, 閉鎖性水域の藻類増殖を抑制するには増水時の流入栄養塩負荷対策が必要である.
2) 藻類増殖に与える流入BAP (Bioavailable Phosphorus) 負荷の影響は23~74% (平均値46%) を占め比較的高い. 従って, 閉鎖性水域の藻類増殖を抑制するには流入BAP負荷対策が必要である.