土木學會誌臨時増刊号 論文集
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樹枝状構造の研究
岡本 但夫
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1949 年 1949 巻 3 号 p. 45-59

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抄録

一般に或區域内に廣く散在する要素を或一つの中心に連絡する時, 又は逆に中心から各部分に到る場合に廣く見受ける形に樹枝状組織がある. 即ち幹より枝, 枝より小技へ, かくては末は毛細組織に到る一群の組織がある. 右は樹木・人の血管及神經系・河川系・其他諸般の行政及經濟磯構・更に交通線網 (鐵道・道路) に於ても亦之に類似した形が現はれて居る. 一般に要素が各部分より中心に到るのに抵抗を最も少くする場合に起る形と考へられる.
今例として或面積内に降つた雨を海へ出す場合を考へやう. 降つた雨は次第に集つて小流となり, 更に小流同志集つて遂に大幹線となつて入海する. たとへ距離的には最短であつても決して雨水が分散した儘海に入る事は無い. 之は雨水が動く場合に水が集中する程單位面積當の抵抗が少くなるから距離的に遠くなつても先ず集中してから流れやうとすなものと考へられる. 一般に此現象は自然界, 人文界に多く見られるが其實相は千差萬別, 可成複雜難解なものの如くである. 之に一歩を踏出す爲本論に於ては之を出來るだけ簡單化し模型化して取扱ふ事にした. かくする事により實相よりの偏倚が多くなるかも知れぬ事も考へられるが研究の順序として一應之から出發する.

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